夢がなくても、立ち止まっても、大丈夫

「夢って、最初から持っていなきゃいけないものなんでしょうか?」

進路や将来の話になると、ふとそんな疑問が浮かびます。
まわりはみんな前に進んでいるように見えて、
気づけば「やりたいことがない自分」に、焦ったり落ち込んだりしてしまう。

でも、わたしたちは “すぐに答えを出すこと” よりも、
“どうやってその答えにたどり着いたか” を大切にしたいと思っています。

誰かと比べず、自分の心の声に耳をすませながら、
ゆっくり未来を選んでいけるように。
その一歩目になるような、言葉を届けられたら嬉しいです。

 「やりたいことがない」って、ダメなことですか?

「正直、やりたいこととか、ないんですよね」
「なんか…自分がどうなりたいとか、わかんない」
そんな言葉を、前職の同僚や、就活中の学生から何度も聞いてきました。

ふとこぼれる本音には、共通して “焦りモヤモヤ” が混じっていました。
まわりは順調そうに見え、SNSでは夢に向かって頑張る姿…
自分には何もない気がして、
「このままで大丈夫なのかな」と不安になる…

でも、それって本当に何もないわけじゃない。
ちゃんと自分の声を聞こうとしているサイン

言葉にならない感覚に立ち止まれることが、もうすでに一歩目だと思うのです。

自分が空っぽになった気がした

中高校時代、サッカーにすべてをかけていました。
日本一を目指して練習に明け暮れ、進路もその道に決めていた。

でも、突然の怪我で、1年間プレーできなくなったんです。
グラウンドに立てない日々。

それまで自分を支えていたものが、音を立てて崩れていく感覚。
気がつくと、「自分にはもう何も残っていない」と感じていました。

“夢が空白になる” って、ただの失敗や挫折じゃなくて、
自分の輪郭すら見えなくなるような感覚なのかもしれません。

やりたいことがないは、本当に「ゼロ」なんだろうか?

そんな時、ふと思い出したのが、
ずっと心の奥にあった “留学してみたい” という気持ちでした。
誰に言ったわけでもなく、計画を立てていたわけでもない。

でも、「行けたらいいな」と、幼少期から何度も頭に浮かんでいた想い。

それは、誰かに見せるような夢じゃなかったけど、
確かに、わたしの中に残っていた “灯り” でした。

「やりたいことがない」のではなくて、
言葉にできていないだけかもしれない。

気づいていないだけで、もう “芽” は生まれているのかもしれません。

見えていない夢は、まだ育つ途中

焦らず、じっくり待てばいいと思うんです
文が入ります。

焦らなくていい。「迷う時間」にも意味がある

「早く決めなきゃ」
「このままだと遅れちゃう」
そう思えば思うほど、苦しくなる。

でも、迷うことは悪いことじゃない
ちゃんと悩んだ分だけ、選んだ道に意味が生まれると思うんです。

迷いながらでも、自分で選び取った一歩が、 “未来を描く力” になっていく。

もし今、立ち止まっているなら

動き出すのが怖いときは、
「少し気になることを調べてみる」
「誰かに話してみる」
そんな小さなことから始めてみてください。

歩き出すスピードは、人それぞれです。
早くても、遅くても、正解なんてない。

大切なのは、自分の感覚を大事にしながら進むこと。

「なんとなく気になる」からでも、ちゃんと未来につながっていきます。

「やりたいことがない」
「夢が見えない」
それは、あなたの “心が準備をしている” サインかもしれません。

焦らなくていい。
迷ってもいい。

いつかきっと、あなたの中の “種” が芽を出す日がきます。

迷っている今も、ちゃんと、未来につながっています。

この記事を書いた人

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きっかけ Lab.編集長

誰かの気づきにつながるような“きっかけ”を、日々探しながら綴っています。
心にすっと残る問いやヒントを、きっかけ Lab.の視点でお届けできたら嬉しいです。